現在、来年度新入生(新中1)の入部受付を行っている期間です。
入部していただいた御礼を含め、個人がどういった選手であったのか性格や故障歴などを知りたくて、面識がある出身チームの監督の方々とは入部者について話させていただく機会が度々あります。
また、現在の小学生の保護者の考えについて認識し把握しておきたいということもあります。

我々は子どもたちを指導させていただく側なので、どんなアプローチ(指導)をしていくのか、どうやって能力と技術を伸ばしていくのか、ピークをいつどこでどう迎えさせていくのか、逆算し可能性を探っていくことを考えています。

しかし、親の立場になるとそういった要望は近年減少傾向にある思います。
特にここ数年、毎年思い知らされます・・・。


・強豪と呼ばれるチームでやらせたい
・全国大会や各代表チーム派遣にいけるチームに入れたい
・声(スカウト的?)をかけてもらったとこでレギュラーとしてやらせたい
・自分達、親の意見が通るチームに行かせたい

保護者のそんな声(要望)を監督の方々から良く聞きます。
それらに対しては各自の考え方なので否定も肯定もしません。
しかし、賛同はできません・・・。

なぜならば、

野球をするのは大人ではない

野球をするのは子どもだからです

本当に子どもたちは望んでいますか?
子どもたちの欲は大人たちと違い、至ってシンプルであり純粋なものです。
それは今も昔も変わりません・・・。


預かる指導者も、保護者の方も気持ちは同じです。

誰だって我が子には、

「陽のあたる場所へ」

そういった強い思い入れがあって当然です・・・


ただ、この「陽のあたる場所」
この解釈に大きなズレを感じてしまいます。


私が言えること

1.今がなければ先はない
  しかし、先を見据えた今がなければ先もない

2.今のたった一瞬の結果の達成感をとるのか
  振り返ったとき、確かな歩みであった道をとるのか

3.野球に何を求めるのか 求めるていくものと求めてはならないこと
  それは我が子の成長へ対しても同じです


時が流れて、中学生の指導をさせていただき約15年が経ちました。
当時よりも遥かに莫大な情報取集ができる時代です。
しかしそれは同時に情報に振り回されて、目の前に見えているものが見えにくくなっている時代であると思います。
考え方の修正は、その都度必ず必要です。
しかし、ブレずにホンモノを追い求めていく
これはずっと変わりません。

子どもたちもブレません。
いつの子どもたちも純粋で正直であるから・・・
いつでもブレるのは子どもではなく、大人たちが先です・・・
そんな大人たちの勝手都合な場当たりな振る舞いを、子どもたちは見ていないようで見ています。


子どもたちにとっての、

「陽のあたる場所」

これがいつの時なのか。
それは今も昔も変わりないような気がします・・・


今回小学校の監督さんから、直接、保護者の方々へ「野球への考え方」について話する機会を依頼されましたが、そんなことはおこがましくて絶対にできません。
よってこの場を借りて、ひとり呟かせていただきました。