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「God arm」

センバツ甲子園に、彼を目当てに駆けつけた大勢のメジャーのスカウト陣は、高塚投手の事をそう呼び、絶賛の嵐。マスコミや高校野球ファンも大フィーバー。
当時の高校野球人気もあってか、今回の済美の投手よりも、注目度は高かった記憶があります。
この頃から野茂選手の影響もあって、少しずつ日本人選手が注目され始めました。


高校時代、対戦した中では群を抜いて速かった・・・。
金城選手(DeNA)前川選手(元近鉄)をはじめ、数々の速球を見ましたが、高塚投手のストレートの質は全く違いました。
ホップしてくるような剛速球。
(カブスの藤川投手のようなストレート)
そして、キレの良い縦カーブ。

1学年下にも関わらず、名門・智弁和歌山で1年生でエース。
センバツでは一人で投げ抜き、準優勝(鹿実が優勝)。
その後、JAPANでもフル回転。

その後、連投の影響か、故障・・・。
最後の夏の甲子園では、MAX130km前後でした。

皆さん、ご存知の通り、故障をした投手を指名する球団はどこにもありません。しかし近鉄が指名をしました。
逆に言えば、それだけ凄い才能の投手だったと言う事。
みんなが、復活を願いましたが・・・。


「甲子園が選手を成長させる」
良く聞く言葉ですが、果たしてどうなのだろうか。

言えるのは、桑田投手・松坂投手・晋太郎など、
歴代、優勝(連覇)している投手が、必ずしも壊れたわけではない。ただ、壊れた投手の方が多いに違いありません。

憧れや夢の舞台。
若干17、18の少年は投げたいに決まっています。
将来のためにブレーキをかけるのか。
成長のため、勝利のために連投でいくのか。
それとも連投でも故障しない体を、練習で先に作るのか。

どれが正しいのでしょうか・・・。

一つ言えるのは、選手を預かっている監督さんが、その投手の状態(フィジカル・メンタル)が一番分かるということ。
一概に球数だけではなく、体が悲鳴を上げだした時には、フォームや、しぐさ、体のバランス、何らかのアクションが体現として出ます。

我々指導者は、それを見抜くか、見抜けないか。
また、今の現状だけでなく、数年先を見据えた指導方法をとるのか、とらないかだと思います。

色々と思う事はあるのですが、長くなるので、この辺りで。