高校野球の寮生活でまた哀しい出来事がありました・・・。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171218-00000012-khks-soci&p=1

こういう記事をみるといつも違和感を感じる部分があります
・門限○○時
・抜け出すための画策
・無断外出を防ぐための防犯カメラの設置
・衛生面や食事内容など

野球界のあるある話だが、野球を知らない方や世間一般の感覚では、本当におかしな話だと思いませんか?
野球では当たり前であっても、世間一般ではあり得ない感覚です。

事件があった学校さんや責任者の方々が責められることは筋違い。
事件に関与した者はもう高校生である、だから当事者たちの問題である。もっと言えば、学校による指導どうこうの前に「育ち方の問題」であると私は思います。
また、これは一事件の問題ではなく、日本の高校野球全体の問題点であると思います。

問題点は、「高校野球の特別化・神格化」そして「不祥事が起こった際は連帯責任による処分」が未だ存在するということである。
これが全ての元凶だと思います。

流れとして・・・
高校野球は特別な競技→綺麗・クリーンなイメージ創り→不祥事は絶対許さない→数人でも不祥事を起こせば学校全体の出場辞退

そうなれば、加盟学校側がまず考えること。
まず野球部を強化するにあたって、「出場辞退を避けるため、不祥事を起こさないよう徹底指導する」
となれば、一般常識では考えられない「強固な管理体制」を敷くところから始まる。いや、敷かざるを得ないとうところでしょうか・・・。
指導も「成長するために」ではなく「不祥事を起こさないため」に変わってしまいます・・・。


高校野球は教育の一環であるというスタンスのはず。
学生を囚人のような管理体制の中で生活させるということに強い違和感を覚えてしまいます。
寮生活の指導目的とは、一体何なのでしょうか・・・。
高等学校の教育って、何なのでしょうか・・・。
ただ野球ができる子たちを遠方から入学させ、寮に収容し管理するだけなのか・・・。
野球するマシンではなく、ひとりの成長段階の子どもたちです。
野球の世界のルールを教えることも必要ですが、高校生が社会に出る前に、社会性を学んだり生活力を向上させるための教育が必要であり、それが寮生活ではないのでしょうか・・・。

「自立と自律」

それが高校生で身につけないといけないことだと思います・・・。


指導にあたられる方々は上記をもちろん充分理解され、熱意をもって日々指導にあたられています。
しかし、理想を求めるよりも現実問題に直面しなければならないと思いますので、そんな中においての日々の激務には本当に頭が下がります・・・。


今の世の中の多種多様性や情報社会、親の在り方、子どもたちの発達事情を考えると、
もう、「連帯責任」というのは成り立たない。
預かる側へ不祥事を防ぐことを望むのは、無理難題であると思います。
そして、普通に日々過ごしている者が、被害を被る。
正直に真っ当に野球している子たちが野球ができなくなる
そんなことは、絶対にあってはならない。
また、失敗をするのも高校生。罰することだけが指導ではなく、失敗から次へ向けて教えていくことも、許し更生の時間を設けてあげることも必要かと思います。


「甲子園」

何の目的のためにあるのでしょうか・・・
あまりにもその存在が大きく、そして歪んだ聖域になっていませんか・・・

「連帯責任」

もうやめてあげてください。

大人も子どもも、みんな息が詰まりストレスを常に抱えている。


来年は夏の甲子園大会が100回を迎えます。
回を重ねるごとに魅力を感じなく、そして冷めて観てしまうのは私だけでしょうか・・・。